相沢輝昭 あいざわ・てるあき

日本放送協会NHK)の放送技術研究所研究員として日本語処理技術を開発した。

1973年、放送技術研究所の江原暉将と共同で「計算機による漢字変換」技術を開発した。九州大学栗原研究室の成果を利用して、海外からテレックスなどで送られてくるニュース文を漢字交じり文に変換するのが目的だった。のちに東芝が初の日本語ワープロカナ漢字変換技術を完成させる基礎となった。のち広島市立大学教授となった。

【エピソード】テレタイプが打ち出すカタカナの文章をそのままアナウンサーに渡しても、すぐに読み上げることができない。それを漢字交じりの日本語文に清書するだけでもたいへんな労力がかかっていた。構文解析には「最長一致法」が採用された。開発したシステムはIBMシステム/360で動いた。試しに約7000の文節で構成される新聞記事を試しに入力すると、正しく変換された率は77.5%という成果を得た。「文節分かち書き変換方式」が具体的な形になった。試作システムとして約8割という変換率は悪くなかった。